見出しの法律をご存知でしょうか。記載すると、
「民法第709条の規定は失火の場合には之を適用せず。但し失火者に重大なる
過失ありたるときは此の限に在らず」
というものです。施行は明治32年3月28日と古く、いまだに漢字カタカナです。
それから民法709条には、
「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、
これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」
とあります。こちらは漢字ひらがなで記載してあります。
火事を出した場合に、隣家が焼けたとしても重大な過失がない限りその損害の責任
はとらなくていい、ということです。
火災保険の役割は、自分の失火で自家が焼けた場合と、隣の火事で自家が焼けた場合
にその損害を補償してもらうことです。しかし隣家を焼いた場合には、損害の補償は
基本的にする必要はありません。保険によっては、お見舞金の支給がされるだけです。
この法律は保険設計に影響しています。