国外中古建物の不動産所得による損失の特例

これは主に富裕層において行われている、節税対策を封じるための令和2年度改正です。

国外にある建物を購入して、その耐用年数を中古取得資産の耐用年数により算定します。

それにより減価償却計算を行い不動産所得で損失を計上し、不動産所得以外の所得、

例えば、給与所得などから損失を差し引く、という方法があります。

富裕層なので多くは最高税率(約50%)などで課税されていますので、損失を計上する

とその損失部分の税金が減少します。

さらにその建物を5年超えてから譲渡すると長期の譲渡所得として計算され、約20%

の税率で利益に対する税金が課税されます。

これは日本では、中古取得資産の耐用年数は短く設定される特徴があるので、早く減価

償却費を計上できるところが有利になります。また、日本と違い海外では、建物の価値は

上がるところもあります。このあたりの違いを使い節税を行う方法が一つ減ることに

なります。

この不動産を譲渡した場合には、認められなかった減価償却費部分は譲渡所得から控除

できます。

これらが節税対策ではないと考えられる場合にはこの改正は適用されず、以前のままで

損失の計上もできます。それは

・建物の耐用年数を中古取得資産の耐用年数で計算していない場合

・その建物の耐用年数が建物の所在地国の法令による耐用年数でありその年数が適切

 である場合

です。

この改正は令和3年以降から適用されます。