マンション管理組合の申告漏れ

 マンション管理組合なるものがそれぞれのマンションには存在すると思われます。

このマンション管理組合、税務上では人格なき社団、というくくりで納税義務者となる

ことになります。人格なき社団は他にも、PTAやいろいろな保護者会も活動如何に

よっては納税義務の対象となることもあります。

 マンション管理組合では、アンテナ設置料収入や駐車場の賃貸収入も課税対象の収益に

該当してきます。事業活動をしている気はないのですが、うっかりすると見落としがちな

内容です。通常はそこまで考えませんよね。

 これは管理組合への調査というよりも、電話会社への調査でその支払い費用を見てみた

ら申告が必要な資料が収集できた、というところから税務署等に目を付けられたのでは

ないかという気がします。

 管理組合のみなさん、要注意です。

 

復興特別法人税と源泉所得税

 

平成26年税制改正により、復興特別法人税が1年前倒しで廃止されました。

これに関して、源泉所得税と一緒に源泉徴収されている復興税についてどう

するのか? 度々お問い合わせをいただきます。

これは単純に、法人税の申告の際に所得税控除をおこなっていますが、これと

ともに控除申告あるいは還付申告すればいい、ということになります。

源泉徴収が必要な法人への支払いだからといって、復興税を源泉徴収しなくても

よい、ということではありませんので気を付けてくださいね。

話の最初と立場が違ってきますが、源泉所得税を徴収する際には復興税も合わせ

て徴収してください。調査の際には税務署の確認ポイントになります。

 

中小企業の法人税率の軽減など 国税

中小企業とは、事業年度の終了の時において資本金の額もしくは出資金の額が1億円以下で

ある会社のことです。例外が多くありますが、おおまかに以下のようになります。

(平成31年4月1日以降)

 

(普通法人)

中小法人以外は     所得金額の全額   ・・・ 23.2%

中小法人・一般社団法人 所得金額800万円以下・・・19% → 15%

                800万円超 ・・・23.2%

(公益法人等)    所得金額800万円以下 ・・・19% → 15%

               800万円超  ・・・23.2%

(協同組合等)    所得金額800万円以下 ・・・19% → 15%

               800万円超  ・・・19%

(人格のない社団等) 所得金額800万円以下 ・・・19% → 15%

               800万円超  ・・・23.2%

(特定の医療法人)  所得金額800万円以下 ・・・19% → 15%

               800万円超  ・・・19%

 

税率の軽減は租税特別措置法で期間限定になっているものがあります。→の部分などです。

 

地方法人税 国税

地方法人税は、法人税に10.3%の税率をかけて計算されます。

地方、とありますが国の税金です。

元々地方税の一部として地方公共団体が課税していましたが、富の偏在をならすために

国税として平成26年10月1日以降開始事業年度から課税されることになりました。

第1条には「地方交付税の財源を確保するための地方法人税」とあります。

交際費の中小企業特例の拡充

 

 現行の中小企業の交際費は600万円支出した場合、損金に算入できるのは540万円

までです。

 改正後では、800万円まで交際費が認められ、全額損金に算入することができるように

なりました。

 

 

欠損金の繰越控除の見直し

青色欠損金について現行7年の繰越期間が9年に延長されました。平成20年4月1日以降に終了した事業年度の青色欠損金から適用されます。

中小法人等以外(資本金1億円以上などの法人)の法人について、繰り越した青色欠損金を控除する場合、所得金額の80%相当額が限度となりました。例えば、100の所得のうち80までが控除可能で、残りの20については法人税等を収めることになります。

定率法の償却率の見直し 250%定率法→200%定率法

現行の減価償却の償却率は定額法償却率×250%=定率法償却率となっています。これが200%になりました。

課税ベースの拡大した部分です。

平成24年4月1日以後取得した減価償却資産に適用されます。

適用期間の例外として、24年4月1日が事業年度の途中であればその事業年度終了まで250%定率法が使えます。また、19年4月1日から24年3月31日までに取得した減価償却資産に200%定率法を届出書を提出することを条件に適用することもできます。

 

法人税律率の引き下げ

1、法人税率が30%から25.5%に下がりました。

4、中小企業者の法人税率の特例について800万円以下の税率が18%から15%に下がりました。

3、公益法人等及び協同組合等の軽減税率並びに特定の医療法人の特例税率が22%から19%に下がりました。800万円以下の税率が18%から15%に下がりました。

4、上記法人税の額に10%の復興特別法人税が上乗せされました。

以上の下がった税率及び復興特別法人税は平成24年4月1日から27年3月31日までに開始する事業年度に適用されます。

 

決算書と確定申告書の作成

 法人(会社)の税金の始まりは、決算書の作成とそれをもとにした確定申告書

の作成です。

 これは確定決算主義などと呼ばれてますが、言葉をよく見てみると確定した

決算にもとづいて法人の申告書を作成し税金を決めましょうということです。

 ということは、法人税はまず決算書を作成することから始めることになります。

決算書の作成は、作成の仕方として決まっている部分と決める部分とが併存して

います。多くの方が興味を持つ節税は、後者の決める部分をどういうふうに

決めるのかがまず第一歩です。

 決算書を作成したら、あとは機械的に、とまではいかなくても一定の手続きを

経て申告書は作成できます。一定の手続きも簡単ではありませんが・・・。

 では決算書はどのようにして出来上がっているのでしょうか? インターネットで

検索すれば出てくる決算書をよく見てみると、単語と数字が並んでいます。

これらの単語ひとつひとつをみていくと、決算書の作成の中で決まっている部分と

決める部分を知ることができます。

なぜ決算書を基に確定申告書を作成するのか?

私も当然のごとくそうしてますが、法人税の確定申告書は、会計基準にしたがって作成した

決算書を基にして作成します。しかし、決算書を基にして確定申告書を作成しなくても税金

の計算は可能なはずです。なぜ、決算書を基にしているのか?

簿記を勉強したことのある方は、簿記の一つ一つの仕分けの結果が決算書となることが

理解できると思いますが、あの簿記の仕分けの理論的な背景は会計基準です。

その会計基準を基にして作成した決算書を使って確定申告書を作成する理由は、そのほ

うが確定申告書の作成をできるだけ簡便に行えるからです。

会計基準を基にしなければ、法人税法にも決算書の作成過程から規定を置かなければな

らなくなり、税法が膨大なものになってしまいます。

しかし、会計基準を基にして作成した決算書を基礎に確定申告書を作成することができれば、

それだけ税法の数を減らすことができます。つまり、税法には会計基準と処理方法が異なる

部分の規定のみを置くことでいいからです。

大企業なら人手を投入して決算書と税金の計算を別々に行えばいいのですが、中小企業は

そうはいきません。ならば中小企業、大企業ともに共通した会計基準により作成した決算書

を頼りにしたほうが会社にもやさしいですよね。

法人税の申告実績

国税庁の発表によると、平成22年4月決算から平成23年3月決算までの法人税の申告

状況は、申告件数2,762千件、申告所得金額361,836億円、申告税額93,856億円でした。

前年に比べると申告件数が24千件の減少、所得金額が23,526億円増加、申告税額が

6,560億円増加とのことです。

気になるのは申告件数の減少です。また、黒字申告割合が25.2%で過去最低を更新した

ことも気になります。

申告件数の減少は、東日本大震災により申告期限が9月30日に延長された岩手・宮城・

福島の3県の一部地域の申告件数が入っていないことも影響しているようです。

黒字申告割合が減少したにもかかわらず申告所得金額が増加したのは、景気が回復しつつ

あるのか、税制改正の影響なのか、特定の業種が回復したためなのかはっきりしたことはわ

かりませんが、良い兆候と受け止めたいと思います。

非居住者へのお金の支払いには注意!

非居住者へお金の支払いをする場合には常に源泉徴収の必要がないか検討してください。

具体例は、所得税のページにて ・ ・ ・ 。

グループ法人税制 完全支配関係法人間取引の損益繰り延べ

平成22年税制改正でグループ法人税制ができました。

一つ一つの法人は、連結納税制度を選択していない限り、個別に

税務申告を行い税金を納めることになります。このことに変わりは

ないのですが、改正後グループ法人間の取引において税金の計算

を行ううえで一定の縛りがかかったのです。

ある法人が黒字になり、多くの税金を納めなければならないとします。

そこで法人が持っている資産をグループの関係法人に売却します。

そうすると黒字法人が赤字になったり大きな額の黒字が小さな額の

黒字になったりします。一言で言うと利益調整です。

改正によりそのような取引が抑制されることになりました。

現状では、完全に抑制されてはいませんが、完全に抑制されるように

なるか否かは今後の状況次第だと思われます。

とうのは税法の改正は、利益調整を行いにくい方向に向かうからです。

いろいろな法人をみていると、こんなことやっていいの?

と思うことがあります。

そのひとつを止めるためにおこなわれたものが平成18年改正で、赤字

あるいは赤字予備軍の法人を買収して黒字の事業の利益を減らす行為

を止めるものです。

当時は、よくやったと思いました。

減価償却資産の範囲

 先日、とある楽器について減価償却費の計上が否認されたとの報道がありました。

楽器は器具備品になりますが、価値が減らないので減価償却資産には当てはまらない

という判断です。

減価償却資産に当たらないものとして、

(1)古美術品、古文書、出土品、遺物等のように歴史的価値又は希少価値があり、代替性

   のないもの

(2)取得価額が1点100万円以上の物(時の経過により価値が減少することが明らかな

   ものは除かれます)。取得価額が100万円未満の物でも価値が減少しないことが明

   らかなものは減価償却資産になりません。

となっています。

この取り扱いも27年1月以降に適用されるものとして改正されたもので、今後も改正が行

われる可能性があります。

そもそも価値が減少するかどうかの判断自体難しく、今回のような著明なものはすぐに判断

がつきますが、判断がつきにくいものも多々あります。

買った側としては費用計上を見込んでいる筈ですので、価値が減少するかどうか不明なもの

はそれなりに理由を考えておくことも調査対策の範囲と言えます。

生命保険を退職金の原資とすれば税金は少なくなる?

生命保険各社の保険商品には、役員の退職金にあてることを目的とした

ものがあります。それは、一定の年齢(経過年数)になった時に解約返戻

金が最大になるように保険を設計し、プラス、保険商品であることから契

約期間中に死亡・高度障害状態になった場合には不利にならない保険金

を支払うというものです。

この種の保険金は税務上、半分費用計上、半分資産計上することになる

のが一般的のようです。そうなるように保険会社が税務上の通達等を検討

して保険を設計しています。でなければ費用にならない保険に誰も加入し

ないからです。

このような保険は税金を少なくすることができるのでしょうか?

結論としては、保険の契約期間中、保険料を払っても利益が出続ける状態

の会社であれば、退職金を払うまでのトータルの税額はあまり変わりません。

(保険に加入してもしなくても、保険加入期間中の総納税額への影響は少な

い)

では、この種の保険に加入するメリット・デメリットはなんでしょうか?

メリットは、早い時期での減税効果(トータルでは変わりません)が得られる、

退職金の確保ができる、死亡・高度障害保険金が出る、ことでしょう。

デメリットは、半分は費用・半分は費用にならない保険料を払い続けなけ

ればならない、手元の自由に使える資金が保険金に固定されてしまう、こと

です。

社長の考え方によりこの種の保険に加入した方がいいのかそうでないのか、

別れるところだと思います。

退職金目的に資金を確保するのであれば、「小規模企業共済制度」を見て

おくのもいいとおもいます。事業主の個人所得税の減税・退職金確保に役

立ちます。

 

解約返戻金の多い保険料の税務上の取扱の改正

 会社契約の保険料の税務上の取扱いが、令和元年7月8日以降の契約分から変更と

なりました。少し前から保険会社が保険契約の締結を中止していましたが、今後はどう

なっていくのか注視していきたいと思います。

 変更内容ですが、いくつかの通達が廃止され解約返礼率50%を超える保険につき、

保険開始から資産計上を要する期間、資産計上額、計上資産の取崩期間の通達(定期保

険等の保険料に相当多額の前払部分の保険料が含まれる場合の取扱い)が示されました。

 

具体的な内容は、解約返戻率ごとに分かれています。

〇最高解約率50%超〜70%以下の保険契約

 資産計上期間・・・保険期間開始〜保険期間の4割経過する日まで

 資産計上額 ・・・当期支払保険料×0.4

 資産取崩期間・・・保険期間が7.5割経過後から保険期間終了まで

〇最高解約率70%超〜85%以下の保険契約

 資産計上期間・・・保険期間開始〜保険期間の4割経過する日まで

 資産計上額 ・・・当期支払保険料×0.6

 資産取崩期間・・・保険期間が7.5割経過後から保険期間終了まで

〇最高解約率85%超の保険契約

 資産計上期間・・・保険期間開始〜最高解約返戻率となる期間の終了まで

 資産計上額 ・・・当期支払保険料×最高解約返戻率×0.7

 資産取崩期間・・・最高解約返戻額となる期間後から保険期間終了の日まで

 (85%超の場合の例外1)

 上記の資産計上期間が5年未満となる場合には5年間が資産計上期間となり、

 6年目から取崩期間となる。

 (85%超の場合の例外2)

 保険期間が10年未満の場合には保険期間の半分までが資産計上期間で、その

 後即取崩期間となる。

 

この中でも最高解約返礼率70%で、保険料総額を保険期間で割った金額が

30万円以下の保険については基本的に経費になります。

 

 

法人税率

現在の法人税率をご存知でしょうか?

普通法人等は23.2%

中小法人等の所得金額の800万円以下については15%となっています。

またこの他に地方法人税の4.4%というのもが26年度改正で課税される

ようになりましたが、これは法人の県民税・市民税を4.4%減らして課税

されるようになったものなので実質の増減はありません。

他にも、県民税には法人税割、均等割、所得割、地方法人特別税

市民税には法人税割、均等割、などがあります。

これらは所得金額に税率を掛けたり、法人税額に税率を掛けたりするので、

税率を見ても誤解を招くだけになることもあるので税率は書きません。

また、地方税も加味した実効税率は約30%ですが、中小法人の所得金額が

800万円までは約25%です。

中小法人の利益の800万円までは1/4は税金で、3/4は手元にお金が残る、

と理解して頂けるといいと思います。

仮装通貨 暗号資産

 消費税の取扱い

 消費税法において仮想通貨の譲渡は非課税とされました。これは資金決済法において仮想

通貨が支払いの手段と位置づけられたことから、それと足並みをそろえたものです。また海

外でも非課税とされていることから日本でもそのように規定されました。また仮想通貨は課

税売上割合の計算に含めないことになりました。

 

所得税法の取扱い

 ・仮想通貨の所得区分は、事業所得又は雑所得となります。

 ・仮想通貨の評価方法は、総平均法又は移動平均法のいずれかを選択することになります。

 ・評価方法を決めたら税務署へ届ける必要がありますが、届け出なかった場合の評価方法は

  総平均法となります。

 ・仮想通貨の取得価額

  購入した仮想通貨は購入代価+購入費に要したその他の費用

  購入以外により取得した場合は取得のために通常要する費用

  死因贈与、相続、包括遺贈、特定遺贈により取得したものは、被相続人の評価方法を引き継ぐ

  著しく低い価額で取得した仮想通貨は払った対価と贈与を受けたとされる金額との合計額

 ・信用取引を行った仮想通貨は、個別原価により評価する。

 

法人税法上の取扱い

 ・期末の仮想通貨の評価は、活発な市場がある場合には時価法により、活発な市場が存在

  しない場合には原価法により行います。

 ・仮想通貨の譲渡損益は、譲渡の約定日に計上します。

 ・仮想通貨の譲渡原価の計算は、移動平均法又は総平均法になります。

 ・仮想通貨の信用取引で期末未決済のものは、決済したものとみなして損益を計上します。

 

 

減価償却資産 30万円までは経費になる

一般的に経費になる減価償却資産は10万円までと言われていますが30万円までは経費に

することができます。そのためにはいくつか要件があり、その要件を満たさなければ経費に

することができません。

要件とは、

・減価償却資産であること

・会社が税務上の中小企業、農業協同組合等に該当する

・従業員数が千人以下の会社

・損益計算書で費用に計上する

・取得価額が30万円未満

・青色申告を行っている

・確定申告書に所定の別表を添付している

・全部で合計300万円を超えない範囲で可能

です。

一つでも要件を満たさないと経費にはできません。

ここで考えなければならないのは本当にこの特例が必要か否かです。

そもそも赤字の会社が経費になるからと頑張ってみても赤字が拡大するこのやり方が

正しいかどうかは一考に値します。

税理士とよく相談してからにしてくださいね。