消費税率上昇時の注意点

26年4月以降の取引から消費税率が8%になります。

それより前に支払いを済ませれば税率は5%になる、と考え支払いを済ませた場合、

1年以内の短期前払の費用は法人税では費用にすることができます。それでは消費税

ではどうなるのか? 5%の仕入控除でいいのか? 悩むところです。

例えば3月決算法人で26年1月に1年分の短期前払費用1200を計上した場合、

1月から3月分の300は5%で仕入控除を行いますが、4月から12月分の900はどうする

のか。5%でいいのかという問題です。

結論は、4月から12月分の900は8%の消費税がかかっているとして27年3月期において

仕入控除を行います。

これは役務の提供等が消費税が8%になった以降に行われているという消費税の大原則

に当てはまりますし、また指定日平成25年10月1日前の年間契約でもないからです。

調査があった際には4月から12月分の仕入控除は否認されます。

気を付けてください。

消費税の改正〜新設法人の免税について〜

現在は、

資本金1,000万円未満であれば新設法人は2期間免税事業者です。

改正後は、

資本金が1,000万円未満でも、新設法人が50%超他の者に株式を保有されており、保有している者が課税売上高5億円超であるならば、新設法人は1期目から消費税を申告納付しなければなりません。

平成26年4月1日以後に設立される法人が対象となります。

いろいろな消費税

最近、消費税のニュースが目につきます。

面白いのは、ポテチ税等ですが、このような消費税は外国ではすでに採用

されています。

例えば、フランスではキャビアは19.6%、フォアグラ・トリュフは5.5%(前者は

高級かつ輸入品だから、後者は国内産業を保護するためといわれています。)、

イギリスではハンバーガーは20%、スーパーの惣菜は0%(気温より高く温め

られたかどうかによる)、

ドイツではイートインのハンバーガーは19%、テイクアウトのハンバーガーは7%、

カナダではドーナツ5個以下は5%、ドーナツ6個以上は0%(その場ですぐ食べ

るか否かが基準で5個以下は前者、6個以上は後者に該当するとみなしている)。

他国の税制をみると、日本の税制はまともだ、という気がしてきますが ・ ・ ・。

しかし日本でも、以前は物品税というものがありましたので、個別に税率を変えると

物品税に逆戻りになりますし、税が煩雑になり好ましくない結果をもたらしかねません。

消費税の話は、国の懐具合がよくないというところから始まっています。平成21年は

税収が借金を下回っており、これは日本が昭和に経験した戦時経済以来のようです。

また、国と地方の借金の合計は940兆円を超えています。

このような数字をみると増税もやむを得ないと思います。

併せて、国に依存する考え方を見直すことも必要です。

どちらが先ではなく、両方同時に進める必要があると思います。

 

 

95%ルールの見直し

消費税の申告において、課税売上割合が95%以上なら仕入れ控除が全額

認められていました。しかし、平成24年4月1日以後に開始する課税期間から、

95%ルールの適用は年間課税売上高が5億円以下の事業者に限定されます。

要は益税の解消をすることで、最終消費者から預かっている税金をきちんと納付

してもらう方向に改正が行われてきているということです。当然、財政難が関係

していると思われます。

消費税の場合、益税の問題は他にもあります。例えば簡易課税の適用要件に

関係する規定などです。

計算が複雑な規定などは、簡易な計算を認めることで納税者が得をしている制度が

いろいろあります。これからは少しずつそのような制度の見直しが進められていくことと

思われます。

これを「課税ベースの拡大」とも言います。

課税売上割合とは

 課税売上割合 = 消費税のかかる売上 / (消費税のかかる売上+非課税売上)で計算します。 

 納付する消費税の計算は、受け取った消費税から支払った消費税を差引いて計算します。

この際に売上の全部が消費税がかかる売上で、経費も全て消費税がかかっているのであれば特

に疑問はありません。そうでないところに消費税を難しくしているところがあります。

 売上中に、例えば土地の譲渡や貸付のようなものがあった場合「消費」という言葉にはなじ

まないので非課税とされています。この土地の譲渡や貸付をするためにいろいろ消費税のかか

る経費を使ったとしても、納付する消費税の計算から考えると還付される消費税が増えるだけ

です。それは最終消費者が払った消費税を事業者が受け取ることになりかねないので、そうな

らないためにも、売上の中に占める消費税のかかった売上の割合を出して、この割合を支払っ

た消費税に掛けて、差引く消費税から消費税のかからない売上に対応する消費税を除くことに

なっています。

課税、非課税、不課税

 消費税の課税の対象は、事業者が国内において対価を得て行った資産の譲渡等と輸入取引です。

また、課税、非課税、不課税といった言葉が出てきます。消費税の課税の対象との関係でいうと、

上記の定義に当てはまらないものは不課税あるいは課税対象外取引と言っています。消費税法に

出てくる言葉と、一般的に言っている言葉があるのでいくつかの言い方が出てきます。

 非課税取引は、上記の定義に当てはまるけれども課税になじまないものや社会政策的配慮から

課税をしない取引です。法律等で列挙してあります。

 不課税の例としては、給料、寄付金、祝金、補助金、保険金、株式配当、損害賠償金などです。

 非課税の例としては、土地の譲渡や貸付、有価証券の譲渡、預金の利子、印紙や商品券の譲渡

国や地方公共団体等が行う役務の提供、介護サービス、火葬、学校教育などがあります。

消費税の費用計上時期

消費税の納付に頭を悩ませている事業者の方は多いと思います。

利益が出なくて法人税は納めなくていいけれども、消費税は納付する場合が多いからです。

税務署の徴収部門でも税金の滞納額を減らすために、名指しで特別に消費税を掲げ滞納額

減少に力を入れています。

さて、税込経理を行っている事業者で消費税を滞納している場合、いつの時点で消費税を納付

する必要があるのか疑問も出てきます。考えられるのは、

@消費税の計算対象の事業年度、

A申告書を提出(本来納付する)するときの属する事業年度、

B実際に納付したときの事業年度、

いずれなのか?

費用に計上できるのは@とAの場合です。

原則はAで、@が例外的です。

実際にお金が動いたBで費用計上すると、調査の際に指摘されるので注意してください。

消費税の総額表示

平成16年4月から、一般消費者への値札や広告などで価格を表示する場合には、消費税額を

含んだ支払総額にて表示を行う「総額表示方式」が義務付けられています。

これは、レジに行くまで支払うお金の総額がわからないため消費者が戸惑うことや、価格比較を

して購入したのにお店の表示の仕方がまちまちであったため結果として高いほうを買ってしまった

などの混乱や、消費者の苦情に対応したものです。

私が聞いた話では、総額表示が義務付けられた後にお店で商品を購入しようとしたら、店頭の

表示価格に消費税を上乗せして請求されたため指摘したところ、店頭の表示価格で売ってもら

えた、そうです。

消費税をもともと上乗せして表示していたのか、上乗せしていない価格を表示していたのか不明

ですが、消費者も税金の知識は一般常識程度には必要だな、とあらためて認識しました。

税務署には、総額表示をしていない店を名指しで言ってくる匿名の苦情電話が入っていました。

また、税務署も総額表示をしていないお店が確認されたら指導に行っていたことを記憶しています。

 

 消費税の話ではありませんが、表示価格を信じて購入(入ると)すると「なんだよ」と思わせる業界?

があります。

ガソリンスタンドです。

その時の支払総額にしてみると多くて100円くらいであったりするのですが、納得がいかないものです。

皆さんはいかがでしょうか?

消費税の総額表示その2

消費税の総額表示、ホームページを見ていたら改正点を記載していなかったので

追記します。

現在、総額表示義務は停止状態です。

平成30年9月30日まで、税込価格と誤認されない措置を講じていれば税込価格

を表示しなくてもいいということになっています。

理由は、事業者への事務負担軽減です。

この消費税の表示状態だけでも、お店のお客への対応の考え方のようなものが透けて

見える感じがすることもあり、お店を見る際の参考にしています。

 

〇〇手当の消費税

 通勤手当の中に消費税は含まれているのでしょうか?

つまるところ、課税仕入れにしてよいのかどうかということです。

通勤者本人が通勤手当として受け取り、定期券などを購入する。

あるいは、会社が定期券などを購入して、通勤者に手渡す。

どちらも最終的には同じですが、領収書がどちらにのこるかと

いうところが違ってきます。領収書が会社に残ってなければ課税

仕入れにできない、と考えるのは早計です。

この場合、「通勤に通常必要」な部分の金額は課税仕入れとして

大丈夫です。マイカー通勤者も同様です。

 他に考えられる手当として、住宅手当や単身赴任手当などが挙

げられます。

これらは、必要な部分を会社の代わりに従業員が支払っている、

ものとは違い給与の上乗せであり、給与と同じく課税仕入れには

なりません。

 通勤手当はこれを給与手当勘定として処理をしても、消費税の

計算の際には抜き出して課税仕入れとしていただいて大丈夫です。

 

今まで消費税の申告をしていなかった方

消費税の納税義務があるか否かは、基準期間の課税売上高が1千万円

を超えるか否かにより決まります。この基準は売り上げが1千万円前後の

事業者にとって悩ましいものです。

基準期間(通常2年前)に納税義務者であった事業者は消費税抜きで1千

万円以下か超えるかの判断をしますが、納税義務者でなかった事業者は

消費税込みで判断します。

これは通達にて課税庁の考え方が示されています。この取り扱いは、最高

裁の判断を待ち決まったものです。最初にこの課税処分を行った調査担当

者はがんばったと思いますが、少々強引な気もします。しかし、法治国

家である日本の最高裁が下した判断には従わざるを得ません。基準期間

に免税事業者であった場合には、消費税込で見て消費税の申告をしなけれ

ばならないか否か判断をしなければなりません。

ただ、このことから、消費税の申告をしていないから売り上げの請求の際に

消費税を上乗せしてはいけない、というわけではないので勘違いしないよう

にしてください。支払額には消費税が含まれていますので持ち出しになって

しまわないようにしてください。

免税事業者という制度は売り上げが少額の者には、消費税の申告は大変

だろうから例外を作って助け船を出したハズのものです。法律を複雑にした

がために出てきた齟齬であり、売り上げが少額な者を救う考えがあったの

であれば、法律を素直に読むと出てくる結論にすべきであったと考えます。

そろそろオールorナッシングにする時期が来ているのではないでしょうか?

リバースチャージ

 消費税が課税される取引には、国内取引と輸入取引があります。このうち例えば、

音楽配信などの国内取引について、日本国内の会社にお金を払いダウンロードする場合と

日本国外の会社にお金を払いダウンロードする場合とでは、最終的に日本国内へ音楽が

配信されるという結果は同じでも税金については違った結果になります。前者は日本に

消費税が納税されますが、後者は日本に消費税が納税されません。これは値段にも影響

し企業の競争を阻害するので、このような不均衡を是正するためにリバースチャージ

という方法で日本でも消費税が課税されるように手当が行われています。

 リバースチャージ方式とは、消費税の納税を役務を提供する側(売上を計上する側)

ではなく、役務の提供を受ける側(対価を支払う側)で行うようにする方式です。お金を

支払うときに消費税部分をとどめ置き、納税することになります。

 この対象になるのは、国外の事業者から「事業者向け電気通信利用役務の提供」「特定

役務の提供」を受ける国内の事業者ですが、この事業者が国外支店で提供を受ける役務は

除外されています。

また国外事業者から他の国外事業者への役務の提供が行われる場合にも、他の国外事業者の

持つ日本国内支店で役務の提供を受ける場合もこの制度の対象です。

例外として、

  一般課税で課税売上割合が95%以上の課税期間

  簡易課税が適用される課税期間

はリバースチャージによる申告を行う必要はありません。また、仕入れ税額控除も行え

ません。この部分は誤りが多くなることが想定されますので注意が必要です。

電気通信利用役務の提供

 リーバースチャージ方式による課税の対象となる電気通信利用役務の提供とは、電気通信

回線を介して行われる著作物の提供、役務の提供のことです。他の資産の譲渡等の結果の通

知その他の資産の譲渡等に付随して行われる役務の提供は除かれています。

該当するものとして、

〇インターネット等を介して行われる電子書籍・電子新聞・音楽・映像・ソフトウェアの配信

〇顧客に、クラウド上のソフトウェアやデータベースを利用させるサービス

〇電子データの保存を行う場所の提供を行うサービス

〇インターネット等を通じた広告の配信・掲載

〇インターネット上のショッピングサイト・オークションサイトを利用させるサービス

などがあります。

該当しないものとして、

〇電話、FAX、電報などの通信サービス

〇ソフトウェアの制作等

〇国外に所在する資産の管理・運用等

〇国外事業者に依頼する情報の収集・分析等

などがあります。

 

特定役務のの提供

 リバースチャージ方式による課税の対象となる特定役務の提供とは、映画若しくは演劇

の俳優、音楽家その他の芸能人又は職業運動家の役務の提供を主たる内容とする事業とし

て行う役務提供のうち、国外事業者が他の事業者に対して行う役務の提供です。

該当するものとして、

〇芸能人として行う映画の撮影、テレビへの出演

〇俳優、音楽家として行う演劇、演奏

〇スポーツ競技大会等への出場

〇音楽家を雇用している国外事業者に日本での演奏依頼のために支払う演奏の対価

などがあります。

該当しないものとして、

〇スポーツなどの監督、コーチ等からの競技指導

〇モデルのファッションショーや雑誌等で服の披露

〇国外事業者が音楽家を雇ってのコンサートを開催

〇国外の音楽家に国内での演奏を仲介してもらうための仲介手数料

などがあります。

 

事業者向け電気通信利用役務の提供

 事業者向け電気通信利用役務の提供とは、国外事業者が行う電気通信利用役務の提供

のうち、その電気通信利用役務の提供の役務の性質又はその電気通信利用役務の提供の

取引条件などから、その役務の提供を受ける者が通常事業者に限られるものをいいます。

例えば、

〇ネット上のウェブサイトへの広告の掲載

〇ゲームなどのアプリソフトをウェブサイトで販売する場所を提供する事業

 (いわゆるプラットフォーマー)

〇取引当事者で役務の内容を個別に交渉し、当事者で固有の契約を結ぶもので、契約に

 おいて役務の提供を受ける者が事業として利用することが明らかなもの

などがあります。これらの国外事業者は役務の提供を受けた事業者が申告・納税を行う

リバースチャージの対象となります。

 ウェブサイト上で掲載した規約などで事業者のみを対象とすることを明示していたと

しても、消費者からの申し込みを事実上制限できないものは事業者向け電気通信利用役

務の提供には該当しません。したがって、このような取引は消費者向け取引として、国

外事業者が申告・納税を行うことになります。

 

消費者向け電気通信利用役務の提供

 国境を超えた役務の提供に関する消費税については、事業者向けの役務の提供を

受けた場合について、不課税、課税、リバースチャージ方式による課税の判断が必要

になってきます。しかし、事業者以外にも役務の提供ができるような取引(通称「消

費者向け電気通信利用役務の提供」取引、BtoC取引)については、役務提供事業者

からの消費税の申告が実質的に見込まれないことから、当分の間仕入税額控除の適用

は認められていません。ただ、登録された事業者との取引については仕入税額控除を

可能にする方法がとられています。

 役務の提供を行う国外事業者が国税庁長官の登録を受けていれば、役務の提供を受

けた国内事業者は仕入税額控除を受けることができます。登録を受けた国外事業者は

国税庁のホームページ上で公表されています。

 登録を受けるためには

〇国内に役務提供の事務所、事業所などがあること

〇消費税の税務代理権限を有する税務代理人がいること

〇納税管理人が納税管理人を定めていること

が必要です。また、下の場合には登録を受けることができません。

〇国税の滞納があり、その徴収が難しいこと

〇次の理由で登録を取り消され、取り消しの日から1年を経過していないこと

 ・消費税につき、正統な理由がなく期限内申告の提出がなかった場合

 ・国税の滞納があり、その徴収が難しいこと

 ・事実を仮装して記載した請求書等を交付したこと

 

消費税の軽減税率

消費税10%がいよいよ31年10月1日から開始されます。2回の延期を得て、

いよいよという感じですね。今回も延期を期待していた方々も多くいると思います。

今回、消費税率の上げで大変なのは、軽減税率8%が導入されるということです。

計算が複雑になる分、ミスも多くなる可能性が高まります。ミスが多くなるという

ことは、税務調査の際に指摘されることが多くなる可能性が高まる、ということです。

自戒も含め、気を引き締めて対応しなければと思います。

このHPでも軽減税率や、もう少し先の本格導入になりますが、インボイス制度についても

触れていきたいと思います。

軽減税率の対象

 軽減税率の対象は、飲食料品、一定の新聞となっています。ここで食品とは、

食品表示法上の食品ですが、いくつかの例外があります。例外となっているのは、

・酒類

・外食

・ケータリング(有料老人ホームで行われるものは軽減税率の対象になります。)

・一体資産(例えば、おまけ付きのお菓子などです。1万円以下で、食品部分の価額

 の占める割合が2/3以上のものは軽減税率の対象になります。)

です。

〇新聞は、週2日以上発行される定期購読のものが対象です。よって、駅売りの新聞

などは軽減税率の対象外です。

〇食品は、人の飲食に充てられるものが対象なので、ペットの餌などは対象外です。

〇軽減税率の対象になるかどうかの判断は、販売者が食品を飲食のために販売する時点

 で行えばいいので、食べる目的はなく購入しても、それば軽減税率の対象になります。

 逆に、飲食のために販売していない食品を、購入した人が飲食するとしてもそれは

 軽減税率の対象にはなりません。

〇自動販売機での販売は軽減税率の対象になります。

判断の基準はそれが、人の飲食のために提供される食品、かどうかということになります。

中小事業者の特例

消費税10%への増に併せて、8%の軽減税率制度も開始されます。

この軽減税率制度を摘要するためには、売上、仕入のうちどれが軽減税率に該当するのか

一つ一つ分けなければいけません。この手間はなかなかのものだと思います。

(実際のところは、会計ソフトを導入して入力をきちんと行えばそれほどでも、とも思い

ますが、入力をきちんと、というところに難があるかもしれませんね。)

そこで一定期間摘要できる特例が用意されています。消費税は売上の消費税から仕入

(経費)の消費税を差引きます。

この売上の消費税の計算、仕入の消費税の計算それぞれで特例があります。

売上の消費税の特例

 軽減売上割合の特例、小売等軽減仕入割合の特例、50%のみなし特例

仕入の消費税の特例

 小売等軽減売上割合の特例、簡易課税の届出の特例

となっています。

小売等軽減仕入割合の特例(売上税額の計算特例)

 これは、8%の仕入と10%の仕入れを分けて管理することができる卸売業・小売業を営む

中小企業者が使える特例です。仕入のうち8%の仕入が何割あるのかを計算し、この割合を

売上に掛けて売上の内で8%がいくらなのかを計算します。

平成31年10月1日から平成35年9月30日までの期間で使えます。

特例の使用はこれが原則で、仕入の管理が難しい事業者は、軽減売上割合の特例か50%

の割合を使うことになります。

軽減売上割合の特例(売上税額の計算特例)

上に記載した「軽減売上割合の特例」とは、1年間の全ての売上を8%と10%に分けるの

ではなく、一定期間の売上を8%と10%に分け、その割合をもって1年間の売上に占める

8%の売上金額と10%の売上金額を計算するというのもです。

一定の期間とは、連続する10営業日とされています。この10営業日の売上を8%と10%

の売上に分け、8%の売上/全ての売上、を計算しこれを軽減売上割合と呼んでいます。

この軽減売上割合を使って8%部分の売上を求め、残りが10%の売上です、ということに

なります。

この連続する10営業日ですが、「通常の事業を行う連続する10営業日」というのが

正しい表現です。営業日の選び方でもだいぶ違いが出そうな気もします。

ただ、特定の10日間くらいだけ8%の物を売る日があり、その日を上記の計算に含める、

というようなことは出来ないことになっています。そんなことをすると、納付する消費税が

過少になる可能性があるからです。

この特例は、中小事業者以外は使うことができず、また、平成31年10月1日から

平成35年9月30日までの期間使えることとされています。

50%のみなし特例(売上税額の計算特例)

前記の、小売等軽減仕入割合の特例、軽減売上割合の特例の適用が困難な場合には、

売上に占める8%部分の売上を半分の50%として計算する特例があります。

これは主に8%の税率の食料品を販売する中小事業者が対象となります。

この特例は31年10月1日から35年9月30日までの期間に使うことができます。

小売等軽減売上割合の特例(仕入税額の計算特例)

 8%と10%の税率ごとに、仕入取引を分けて経理することが困難な中小事業者が件名の

特例を使うことができます。

 これは、売上を8%と10%で分けて経理できる卸売業又は小売業の中小事業者は、全て

の売上に対する8%の売上の割合を算出し、それを仕入に乗じて、8%の仕入れとして課税

仕入れを計算する、というものです。

 この特例の適用可能期間は、31年10月1日から32年9月30日の属する課税期間の

末日まで、となっています。なお、簡易課税制度の適用を受けない期間に限られます。

簡易課税の届出の特例(仕入税額の計算特例)

 簡易課税制度を受けるためには、開始課税事業年度の開始前に届出書を提出する必要があります。

しかし中小事業者で、課税仕入等を税率の異なるごとに区分して合計することにつき困難な事情が

ある場合には、簡易課税制度を開始する事業年度に届出書を提出しても、提出した事業年度から

簡易課税制度を適用することができます。

 この特例を適用できるのは、平成30年10月1日から平成32年9月30日までの日の属する

課税期間です。

 簡易課税の適用が無くなるのは、通常どおり2年間簡易課税を適用した後か、基準期間の課税

売上高が5千万円を超えた場合となります。

 この制度は、調整対象固定資産や高額特定資産の仕入れ等を行った場合に、簡易課税制度の適用

が受けられない事業者に対する措置でもあります。調整対象固定資産、高額特定資産については別

に書きたいと思います。

消費税等の税率

消費税等の税率について、今まで8%、これからは10%と言っていますが、厳密な

ところでは少々異なります。が専門家が気にしていればいいところでもあるのでこの

HPでは単に8%、10%としています。

厳密には・・・

31年9月30日まで、消費税6.3% 地方消費税1.7%   合計 8%

31年10月1日から、消費税7.8%、地方消費税2.2%   合計10%

     軽減税率は、消費税6.24%、地方消費税1.76% 合計 8%

となっています。

また、地方消費税は地方と付いているように、地方に配分される税金です。都道府県が

地方消費税分の申告・納税事務を行うのは事実上難しいので、国が申告納付を引き受け

ることになっています。

自動販売機の手数料

 多くの会社が自社内に自動販売機を設置していると思います。この際に、販売数量等に

応じて飲料メーカーから受け取る手数料は飲食料品の売上になるのかならないのか疑問が

出てくると思います。

 この手数料は役務の手数料の対価とされていて、8%の軽減税率の適用対象にはなりま

せん。金額は多くないと思いますが気を付けてください。

セット販売する食料品の取り扱い

 消費税が10%になる際に、食料品は軽減税率として8%に据え置かれることに

なりましたが、ここで少々手間のかかることがあります。持ち帰りは軽減税率の対象

で8%ですが、食べて帰るのは軽減税率の対象とならず10%となります。

 では、

1、セット商品で飲み物だけ飲んでいき、食べ物は持ち帰ると申し出がある場合に

  セット商品すべてを8%にしてよいものかどうか。

2、別々に注文し、飲み物は飲んでいき、食べ物は持ち帰る場合にはどうなるのか。

 

1、の場合、10%の消費税となり、軽減税率の対象になりません。

2、の場合、飲み物は10%、食べ物は8%と税率が分かれます。

 

このような場合、店側というよりも、お客の側がどう申し出るかが問題になるような

気もしますが、消費税率ということでは上記のようになります。

 

おもちゃ付き食品(一体資産)の消費税

 子どものころからスーパーなどによくある、おもちゃ付きの食品があります。この

おもちゃ付きの食品は、食品なのか、あるいはおもちゃなのか。食品であれば8%、

おもちゃであれば10%となります。改正後の消費税ではこういうことも問題になっ

てきます。

 この場合、判断は値段の付け方などにより様々となります。

まず、おもちゃと食品の金額を合理的に区別することから始まります。

売値又は仕入値の比率で区別できれば、おもちゃと食品の金額の区別を行います。

税抜きの一体となった資産の売値が1万円以下であり、食品の占める金額が3分の2

以上であれば全体を食品として扱い、8%の税率で計算することになります。そうで

なければ10%の税率ということになります。

この方法は、食品とそうでないものが一体となった商品(一体資産)のどれにでも当

てはめて判断することになります。その例示などはまた書きたいと思います。

 

新聞の消費税

 消費税が10%にならないものの一つに、定期購読契約に基づく「新聞」があります。

定期の購読には、旅館などが契約に基づき定期的に購入している新聞も対象になります。

しかし、お客が多い時期だけ臨時的に購入した新聞や、旅館などがその売店で売るために

購入した新聞は8%のままの新聞ではなく、10%の消費税がかかる新聞になります。

 

紙の新聞と電子新聞

 定期購読契約に基づく新聞は8%の軽減税率の適用になります。それでは電子新聞は

どうなのか、という疑問が出てきます。

  電子新聞は、電気通信利用役務の提供、とされ新聞の譲渡には該当しないとされています。

紙の新聞と電子新聞とでセット販売されている場合には、紙8%、電子10%となり区別

しなければなりません。