税金には納税の猶予制度があります。納税を一定の期間待ってもらう制度です。
これには、
換価の猶予
特例猶予
の2つがあります。
主な特徴は以下となります。
換価の猶予は、差し押さえられた財産についてそれを売却などでお金に換えられると
事業の継続や事業主の生活が困難になる場合や、猶予することの方が滞納税金を徴収
することが納税に有利な場合に行われるものです。これには税務署が猶予を決める場
合と、納税者の申請により猶予される場合とがあります。
・誠実な納税の意思が求められます。
・納期限から6か月以内に申請を行う必要があります。
・猶予を受けようとする国税以外に滞納がないことが必要です。
・差し押さえを行わない場合や差し押さえを解除する場合もあります。
・担保の提供を求めない場合もあります。
・延滞税が軽減されます。
〇特例猶予は、コロナウイルス禍の影響で将来に不安がある場合に、納税者の申請で猶
予が行われるものです。
・令和2年2月1日以降の任意の1か月以上の期間でおおむね前年同期と比べ20%収
入の減少がしている必要があります。
・コロナ禍により納税資金があっても先々6か月間に支出が予定されている費用などを
考慮して猶予が決定されます。
・令和2年1月から令和3年1月31日までに納期限が到来する国税が対象です。
・他の税金に滞納があっても猶予を受けられます。
・担保は不要です。
・延滞税はかかりません